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夫婦の深淵

こちらは久々に読後涙が止まらなかった作品。読み始め、すごく怒りを感じる夫(著書)だったのだが、読み進むにつれ正直すぎる心情の吐露に共感と、同情と。
何とも言えない「夫婦」というものの関係を熟考させられる。ラストは衝撃の悲しみに包まれる。確かにこの夫婦には「本物の愛」が存在したのだ。だからこそ切ない。
過ごした時間は無為ではなかった。
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そしてこちら。表題の「停電の夜に」が秀逸。女流作家ならではの鋭い描写が光る。ただ、同じ夫婦でもこちらは遺恨を残す関係。愛がないのだ。お互いに対して。
いい思い出もたくさんあるはずなのに、過ごした時間全てが台無しになってしまった関係。
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夫婦とはいったい何だろう?と考えさせられる今日この頃。周りでも色々なパターンの夫婦を目の当たりにする。

# by Happypeas3 | 2018-02-11 20:23 |

不朽の名作

去年、新訳が出たとのことで久しぶりに読み直してみました。極限の状態で、人間の本性が剥き出しになっていく怖さを少年集団で描いた名作ですね。
10代の時に読んだ時には不気味さと怖さとばかりが印象に残っていましたが、今読んでみると違う視点で多面的な怖さを感じました。今の時代にある意味マッチしているからかもしれません。
ゴールディングがどうしてこの作品を書いたのかと聞かれ、答えたインタビューがあります。
いまや第二次世界大戦は終わり、邪悪なものは破壊された、これでもう安心だ。人間は生来優しく良識のあるなのだから、と君は思っているでしょう。しかし私は知っています。あれがなぜドイツに登場したのか、そしてあれがどの国でも起きうるということをもしも人類が1憶年この星で生きながらえるとしたなら、その長い長い年月を国家的自己満足や愛国主義的愚行の渦の中で費やすことは到底考えられません。1962年
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# by Happypeas3 | 2018-02-09 12:18 |

最後はひとり時間を生きる

老年を生きる時、必ずそばにあるもの。それはある種の寂しさと孤独だと思うのです。
壮年期には存在自体、当たり前に思っていた家族や友人も、一時のものであったと…それを知るのが老年期でしょう。そして、その孤独とどう折り合いをつけていくのか、誰も正解は知りません。
桃子さんの日常はひとり時間の日常で、傍から見れば凪ぎのように見えるかもしれない。でも、桃子さん自身の中はめまぐるしい思いが詰まった日常を過ごしているのです。心も距離も離れてしまった子供たちとの関係。姿は見えないけれど、今もなお一緒に生きている亡き夫。過去の思い出。自分の中の知らない自分の声。身の回りの自然。
結局、最後は自分自身とずっと話を続けていくことになるのかもしれないなぁ…なんてことを先輩が教えてくれているようです。でも、この小説から悲壮感は全く感じられず、むしろ瑞々しい感覚が伝わってきたのが素敵でした。
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# by Happypeas3 | 2018-02-07 10:52 |

不透明な真実

とっても売れ行き好調のようですね、この本。みんな疑問に思っているわけですよ。景気がいいと言うけれど、むしろアベノミクスになってからの方が生活きつい気がするのは何で?と。
そこにこの本が出たわけですね。で、疑問に思っている答えがたーくさん提示されてるわけです。
話変わりますが、新規でオープンしたお店ってたいてい3年以内で閉店する確率が高いそうです。
アベノミクス、もう5年以上やってます。まだ「道半ば」らしいです(笑)
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生活が厳しいのは気のせいじゃありません。
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この上さらに、生活保護費の減額、介護費用の減額、子供手当の見直し、消費税増税、年金受け取り年齢70歳へ移行?とみんなが震えるような政策が目白押しです。
社会保険制度が不安だから、みんな消費しないで貯金するんですよ。人生100年時代とか言われ始めてるのに、一時の遊興に浪費するわけないじゃないですか。
音もなく、ひたひたと恐ろしいことになってる気がします。

# by Happypeas3 | 2018-02-05 13:11 |

それぞれがそのままで

日本の犯罪史上で最悪のある事件が起きて3日後、ある父親がフェイスブックに投稿した詩が大きなうねりを作りました。それがこの1冊にまとめられています。
役に立たない=悪なのか?役に立つという定義は一体何なのか?
15歳になるご子息を育てていらっしゃったお母様の手記の最後「障害があっても〇〇は幸せそうに暮らしています。母である私は、〇〇が生まれてきた意味があるのか、社会の役に立つ人間なのかと自問自答することはなくなりました。私自身、同じことを問われれば答えに詰まることに気づいたからです。何を思い上がっていたのだろうと」という文章に心が立ちすくんでしまいました。
たくさんの人に届けばいいな…と思わずにはいられない本でした。
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# by Happypeas3 | 2018-02-02 12:15 |